岩倉山は信更町安庭の東に位置する山である。
地震の際はこの山の南東斜面、南西斜面、北西斜
面の3カ所で大規模な地滑りが発生した。これら
のうち、南西斜面で発生したものがもっとも大型
であった。
写真は、この南西斜面で発生したものの遠景写
真である。(中条村 上長井付近から撮影)
写真からも地滑り特有の馬蹄形の地形が認めら
れるが、三方から大崩落した土砂は多くの集落や
田畑を巻き込みながら崩れ落ち、下を流れる犀川
を19日間にわたってせき止め、上流側(写真の
右側)に32キロにわたる巨大な湖を発生させた。
その後、この自然堤防は決壊し、下流に二次的
な災害をもたらした。
崩落地の中央部に’涌池’と呼ばれる池があるが、
地震と同時に地面のあちこちから水が噴き出し、こ
れが被害を大きくした、と古い記録は伝えている。
この池の湖底にも古い民家が眠っている。
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