日本のように地殻変動が激しい所では絶えず大地は動き、地形は変わっていく。
今日、窓の外に見える景色は今日だけのものである。ゆえに、今見える山は地球の歴史から見ると
つい最近隆起して山になったのであり、盆地も最近凹みになったものである。長野県下の盆地もほ
とんどが歴史は新しく、新生代第四紀になって形作られたものである。
長野盆地(善光寺平)は、山地との境界が西側では直線的で東側では入りくんでいる(下図)
このような盆地の多くは岩盤の傾動ブロック化によってできたものである。盆地の西側の山地と盆
地との境に断層が存在し、この断層を境に山地側が隆起し盆地側が沈み込むような運動が今もずっ
と続いている。この運動によって隆起した山は浅川・裾花川・犀川によって浸食され、盆地内に扇
状地をつくり、千曲川が東側に追いやられているのが判る。
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