長年この段丘群を綿密に調査されてきた地元の小学校教員松島先生が、それまでの「常識」
を覆し、断層地形であることをつきとめたのである。そしてその学説は後に掘られたトレンチ
によって正しい事が確かめられた。「常識」を否定して生まれた「否常識(ひじょうしき)」
を笑うものは今や誰もいない。
このようにして天竜川の両岸の、中央アルプスと南アルプスに並行して存在する多数の活断
層を伊那谷断層系と呼ぶ。
小黒川断層は伊那市の西側を北東ー南西方向に走っている。断層崖の高さは4~5mあり、
伊那市勤労者福祉センターの西側と北側の場所で観察しやすい。上の写真は勤労者福祉センタ
ーの前の道と広域農道が交わった所の西側で見られる断層崖。
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